こんにちは。青葉区限定の外壁修繕を行う株式会社善の代表取締役社長・森 正和です。
今回は「善の外壁修繕」を含む善グループ共通の守り事についてお話しさせて頂ければと思います。
善の守り事は、善の仕事に関わる全ての従業員・職人に【善の姿勢(=善の心で正直な仕事をする)】を理解してもらうために作りました。
手を抜かない、嘘をつかない、そんな当たり前のことが簡単に反故にされる業界だからこそ、共通の認識を持つことが重要であると考えています。
この守り事を実直に守ってきた結果、善の仕事の9割を占める企業間取引(BtoB)に関しては「どんな現場でも善さんになら安心して任せられる」といってもらえるまでになりました。
守り事は私の経験、現場での出来事、従業員・職人・お客様の声などさまざまなものを吸収しながら、現在も進化しています。
- 善ってどんな会社なの?
- 個人企業って技術が不安
- 大手より安いのは手を抜いているからでは?
そんな不安や疑問をお持ちの方は「青葉区民の皆様へのラブレター」と併せてお読み頂くと、私たち善についてより深くご理解いただけると思います。
では、守り事についてお話しする前にまずは善の企業理念、行動指針をご覧ください。この考えが全ての基本です。
善の企業理念
我々、株式会社 善は教育、品質、信頼の 向上を常に満足する事なく追求し続け 【会社、お客様、社会】が喜ぶ 究極の三方良しの考えを判断基準に行動します。 そして感動創造と幸せを社会に提供して 物心共に豊かな企業を目指します。
善の行動指針
- 笑顔であれ
- 心身共に健康であれ
- 素直であれ
- 誠実であれ
- 肯定的であれ
善が『守り事』を作った理由
善の守り事には大きく分けて2つあります。
1. 人間性や心構えに関するもの
「具体的な目標を立てる」「誰にも負けない努力をする」「思いやりの心で誠実に」など。人間性や心構えは正直な仕事をする上で最も大切なものであると考えています。
|善 森経営十二ヶ条
- 事業の目的、意義を明確にする
公明正大で大義名分のある高い目的を立てる。 - 具体的な目標を立てる
立てた目標は常に共に働く仲間と共有する。 - 無駄を徹底的になくす
時は金なり、常に作業効率向上を考え適材適所に人材を配置する。 - 誰にも負けない努力をする
地味な仕事を一歩一歩堅実に、弛まぬ努力を続ける。 - 売上を最大限に伸ばし、経費を最小限に抑える
入るを量って、出ずるを制する。利益を追うのではない。利益は後からついてくる。 - 値決めは経営
値決めはトップの仕事。お客様も喜び、自分も儲かるポイントは一点である。 - 経営は強い意志で決まる
経営には岩をもうがつ強い意志が必要。 - ダブルチェックの徹底
無駄と不備がない事を必ず2人で確認する。 - 勇気をもって事に当たる
卑怯な振る舞いがあってはならない。 - 常に創造的な仕事をする
今日よりは明日、明日よりは明後日と、常に改良改善を絶え間なく続ける。 - 思いやりの心で誠実に
商いには相手がいる。仲間、お客様、など相手を含めて皆が喜ぶこと。 - 常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて素直な心で
|ZENの掟
我々、ZENグループの仕事は、
- 勝ちパターンを作る事
- 出来たらシステム化して横展開する事
- よくない事が起こったら早急かつ迅速に対処して、二度と同じ事が起きないようにマニュアルやルール作る事
- 自分が出来る事をマニュアル化して自分以外も出来るようにして、自分は更に高みに身を置くこと。満足しないこと。
- 常に部分最適と全体最適両方の視点に立ち3方良しに近くか否かを判断基準におきジャッジする事
- 三方良=会社、仲間、お客様のすべてが幸せになれる志事を基本において行動、判断、実行する。
- 後輩に更に高みを見せて上げて夢と希望と目標を与えること。
- 事前対応を徹底的にし確実に仲間、部下にも伝達、確認する。
- お客様からのメールの返信など細かい仕事ほど大切にする。
- すいませんの言葉ではなく、ありがとうなど感謝の言葉を使う。
- 三方良の仕事を達成した際は仕事に関わった部下を褒める。
2. 施工に関する具体的なルール
ミスや手抜き工事を防ぐために、独自の厳しいルールを設けています。他で職長(現場のトップ)を務めていた職人が善では一から技術、施工方法を見直し、見習いからスタートすることも珍しくありません。
(1)職長実施事項
- 作業方法および人員配置(適正配置)を決定し作業員を直接指導する。その際、作業員の健康状態を把握して人員配置(適正配置)を行う。
- 工具、安全帯および保護具の機能を点検し、不良品を取り除く。 鳶・土工は必ず、ダブル安全帯を着用する。
- 鉄骨・夜間・PC・揚重機作業はハーネス安全帯を着用する。
- 必要な工具、冶具がない場合は作業を中断し、必ず調達してから作業を開始する。 安全帯および保護具の使用状況を監視する。
- 自主パトロールを実施し、危険箇所を即、元請に連絡して是正する。
- 安全工程打合せには必ず出席し、常に積極的な意見を述べる。
- 上下作業となる場合は調整し、立入禁止区域を明確に伝達する。
- リスクアセスメントを活用した作業手順書を作成し、現地KYを実施して、作業員に指導の徹底をする 職長会活動に参加する。
- 作業員が仲間意識を持てるよう、環境づくりに努力する。創意工夫による改善を積極的に提案する。
- 作業所および当社の関係部署への報告・連絡・相談を徹底する。
(2)安全施工サイクル
- 準備体操
ストレッチ(全作業員) - 作業前
健康状態確認
工具の確認(全作業員) - ツールボックスミーティング(現地KYK)
作業内容と危険箇所を作業員に周知徹底する。
作業開始直後の災害を絶滅する。
リスクアセスメントの運用。
人員配置ー高年齢者の作業に配慮する。年少者の就業禁止業務を遵守する。 - 自主パトロール
各種工事の役割を認識して、実施する。 - 昼礼への参加(全作業員)
- 安全工程打合せ
翌日の作業人員を決定する。
上下作業となる場合は調整し、立入禁止区域を明確に伝達する。 - 作業終了後片付(全作業員)
- 終業報告
片付、養生を確認し、元請へ報告する。
〔 随時のサイクル 〕
・新規入場者教育
健康状態をチェックする。
現場の進行状況を認識させる。
送り出し教育の実施、理解度を確認する。
新規入場者の災害を絶滅する。
・職長会活動
パトロール指摘事項を検討して、是正する。
(3)災害防止重点指標
- 作業時全般
作業員の健康状態を把握する。
作業内容を把握し、有資格者を配置する。決して無資格での作業をさせない。
安全通路、作業通路および立入禁止区域を周知徹底する。
作業手順書(リスクアセスメント)を作成、記録し、現地KYを実施して指導、徹底する。
当日の危険作業箇所を熟知させる。高年齢者には極力、一人での作業をさせない。
年少者には、就業禁止業務をさせない。※適正配置書
必要な工具、冶具がない場合は作業を中断し、必ず調達してから作業を開始する。 - 高所作業時
安全帯を常時使用する。
鳶・土工はダブル安全帯を使用する。特に鳶工は常時フルハーネス型安全帯の使用を徹底する。
安全帯は適正なものを着用し、違法な改造および使用を行わない。
腰道具には、落下防止ホルダーを取り付けて作業を行う。
高年齢者には作業させない。年少者は高さの制限を考慮して、配置する。
雨天、強風時は元請と相談し、危険と判断した場合には、作業を中断または中止する。 - 災害傾向の把握
墜落の危険のある場所では、作業に取りかかる際、親綱を先行設置し、安全帯の使用を徹底する。
足場組立・解体時の飛来、落下防止措置には万全の対策をとる。 外部での作業時は、必ず養生を実施してから作業にあたる。
資材の仮置きの際は立て掛け等はせず、崩れたり倒れる危険がないよう措置をする。特に近隣や第三者には充分な配慮をもって作業にあたる。
作業手順書(リスクアセスメント)を作成、記録し、現地KYを実施して指導、徹底する。 当日の危険作業箇所を熟知させる。夏季の熱中症については、誰にでも起こりえる危険性を認識させ、早期に対策を実施する。
※そ~かいくんの完全着用(6/1~9/30)
生活習慣病の予防、高年齢による体への負荷を軽減するために、平常の生活から健康管理を心掛ける。 - カケテミ(掛けて身)を守る活動の実施
毎日現場において朝礼および昼礼時に「安全帯を掛けて身を守る活動」を実施し、安全帯使用に関しての意識が欠落しないように全作業員が唱和し安全帯完全使用の意識を高め作業に従事する。
現地KY時には『声を掛けて身を守る活動』を行い、作業手順の確認や危険ポイントの選出を皆で声を出して行う。
どちらも「善の心で正直な仕事をする」という当たり前のことを徹底する(=凡事徹底)ために考えた守り事です。
残念ながら建築業界は不透明な部分が非常に多い業界です。利益を優先した手抜き工事も横行しています。
例えば、、、
- 塗装工事で必要な中塗りを省く
- タイルの数量を百枚単位で水増しする
- 足場の面積を水増しする(50㎡程度多めに報告する)
- 1回使い切りの資材を使い回す(接着剤やコーキング材など)...
私も実際にこうしたシーンを何度も見ています。
私が担当した現場で、「うちと同じ施工内容なのにすごく早いな」と思っていたら、私の目の前で“施工工程を省いてた”ということもありました。とくに若い職人は「いつもやっているから」と罪悪感なく(気づかずに)やっているケースも多いようです。
私は手抜きやごまかしが大嫌いです。
自分たちでやらないのはもちろん、手抜き工事を見かけたら必ずその場で注意して、受注元に報告します。正直、手抜き業者には煙たがられていると思います。
なぜそこまでするのか?答えは簡単。手抜き工事は関わる人が誰も幸せにならないからです。
会社=最終的に信頼を失うから、経営を継続できない
お客様=知らないうちに手を抜かれ、住まいの安全が確保できない
社会=世の中から手抜き工事がなくならない
善の経営理念は【会社よし、お客様よし、社会よし】の『三方よし』です。
実は善を立ち上げる前に勤めていた会社は薄利多売の典型でした。管理を任されていた私はよく「お前は材料を使いすぎるから節約しろ。時間もかかり過ぎる。回転率を上げろ」と叱咤されていました。
会社の方針はそれぞれです。一社員に口を出す権利はありません。
しかし、、、私は納得できなかった。
高所で作業する職人にとって足場は命綱です。万が一事故が起これば命を落とすことさえあります。だから、なんといわれても自分が納得できる仕事をしたい、するべきだと思いました。
足場以外の工事も同じです。何十年と暮らす家に関わる工事が“その時だけ”良く見えても意味がありません。長期的に考えて問題ないと判断できるクオリティが必要です。
自分が納得できる仕事ができないなら、独立して自分が納得できる仕事をお客様に提供しようと決め、善を立ち上げたのです。
私は私と同じ思いを持つ人たちと働きたいと思っています。そうでなければ、私の目指す仕事はできないからです。
そのために、私の思いや、善のルールを記した守り事を入社前の面接時に見せます。正直、厳しい守り事ですから、そこで脱落する人も多いです。しかし、それがお互いのためだと思っています。
もちろん、入社後もしっかり教育を行います。それでも、不正施工や手抜き工事を意図的に行った場合は解雇しています。
善の守り事が生み出す4つの効果
守り事が形だけのルールにならないよう、従業員や職人が常に守り事を意識する環境を作っています。
- 入社前の面接時に必ず見せる
- 守り事を書いた紙をラミネートし、誰でも閲覧できる場所に置く
- 行動指針をカードに印刷して持たせる
- 一部は朝礼やミーティング、安全大会で唱和
守り事を意識し、遂行することでさまざまな効果が生まれています。
効果①目指す方向がブレない
守り事を破った従業員・職人とは「守り事と違うよね?なぜこんなことをしたの?」と徹底的に話し合います。守り事という明確な基準があるため、考え方・やるべきことの方向性がブレることはありません。
それは私以外も同じです。職長などの管理職も守り事を基準としたブレない考えを持ち、部下を教育しています。
効果②質の高い仕事ができる=お客様から大きな信頼を得ることができる
守り事を実直に守った結果、善の仕事の9割を占める企業間取引(BtoB)に関しては「丁寧・安全・適正価格」と評価されるようになりました。
「丁寧・安全」=どんなに時間・手間が掛かっても、安全で完璧な作業を行います
工期は通常より長くかかる場合もあります。それは作業が遅いからではなく、安全面に配慮しながら、やるべきことを完璧に行っているからです。
善の仕事内容を知れば遅いのではなく、むしろ効率的であると分かって頂けると思います。
- 一つ一つの工程を完璧に仕上げます
通常一つの工程が終了するとほとんどの業者はそのまま次の作業に移ります。しかし、善は必ず一旦作業を止めて上に報告し、本当に問題ないか再度チェックを入れます。 - ミスや不安は徹底的に潰します
施工に関して妥協することは一切ありません。例えば、強度が少しでも足りないと思えば専門家に依頼し、強度計算からやり直します。どんなに時間が掛かろうとそれが当たり前だと思っています。
「適正価格」=質の高い仕事に見合った適正な金額を提示
善はどんなに難易度の高い現場でも正確・安全な質の高い仕事をします。そのため他社より金額が高くなる場合もあります。
しかし、善の仕事が途切れることはありません。「善なら安心」「善に任せたい」そんな考えが業界に浸透しているからです。特に大きな仕事、難しい現場を任せられることが多いです。
効果③仕事の効率UP
守り事を実直に遂行することで、無駄を省き、業務を効率化することができます。つまり、本来手をかけるべきところに無理なく時間を割くことが可能になるのです。
善は効率化すべきところ、すべきでないところを見極め、一流の時間の使い方をしたいと考えています。
清掃を徹底し、作業場をキレイに保つ
整理整頓・清掃を徹底し、ゴミの回収も他の業者は月1回程度のところ善は月10回以上行っています。
もちろんゴミの回収にもお金がかかりますから「そんな事をしていると利益出ないよ」といわれることも多いです。しかし作業効率を上げるために必要不可欠であると思っています。
乱雑で汚い作業場は無駄な動きを生みます。例えば「なくなったものを探す」「散らばった道具につまずいて破損する」などです。
そんな無駄なことに時間を割くなら、施工や体を休めるために時間を使ってほしいと考えています。
従業員・職人に時間の使い方を考えてもらう
20時まで残業している従業員がいれば、次の日は18時に帰るよう促します。そして本当に20時まで必要だったのか、無駄なことはないのか考えてもらいます。
私もどうやったら無駄な時間を省けるのか常に考えています。複雑なことをする必要はありません。「本を読むのが苦手なので、読み上げるアプリを使う」「タイピングが遅いので、しゃべって早い人に打ち込んでもらう」こんな些細なことも効率化の一環です。
効果④従業員・社員の意識が高まる
効果②でお話ししたように、守り事を実直に遂行し続けた結果、善の信頼度は飛躍的に高まりました。
企業間取引(BtoB)で他の業者と一緒にやるときは「善さんのスタッフが来ると空気が引き締まる」「サッカーの一軍が来たような雰囲気」といわれます。
手抜きを見つければ他の業者のスタッフにもバンバン注意しますから、嫌がっているところも多いのですが、結局、「森さんと言い合いになっても熱意が違うから勝てない」と諦めているようです(笑)。
周りからそういう目で見られることが従業員・職人のモチベーションアップにつながっています。
<モチベーションアップの源>
- 会社に認められる
- お客様に喜ばれる
- 社会に認められる
モチベーションアップに伴い、従業員・職人から守り事の追加を希望する声も頻繁に聞こえるようになりました。最近も「施工の精度を上げるために朝と夕方のミーティングを昼の休憩後にも行いたい」と要望を受け、新たな守り事に加えました。
従業員・職人が自発的にもっと良い仕事をしよう、もっと認められようと奮起しているのです。
また、善は施工料が高い分、従業員・職人にお給料という形で還元しています。高い給料=従業員・職人を認め、信頼している証でもあります。「高いお給料もらっているから、その期待に答えないと」そんな気持ちもあるようです。
一般のお客様の仕事も「丁寧・安全・適正価格」
今回は企業間取引(BtoB)を例にお話しすることが多かったのですが、一般のお客様との取引(BtoC)に関しても善の仕事に対する姿勢は何一つ変わりません。
ただ、企業間取引(BtoB)と一般のお客様との取引(BtoC)は規模も性質も違いますから、「丁寧・安全・適正価格」の適正価格は「安心価格」です。
「安心価格」にできるのは、「9割を占める今回は企業間取引(BtoB)でしっかり利益を上げている」「青葉区限定にしている」など明確な理由があります。
一般のお客様との取引(BtoC)に関して詳しくは以下をご覧ください。
青葉区限定 外壁修繕工事
さいごに。
守り事を作ったのは2016年。
完成するまでかなりの時間をかけましたが、今では従業員・職人に浸透し、善の軸になっているといっても過言ではありません。守り事は善の姿勢そのものなのです。
善の心で正直な仕事をしていくために、今後もアンテナを張り、この守り事=善の姿勢を進化させていきたいと思っています。
また、今回ご紹介した姿勢を内部で完結させるつもりはありません。私は施工の「見える化」が重要だと思っています。
作業場をキレイにする、お客様に作業の詳細をお見せする、私たちの姿勢をわかりやすくお伝えすることが、従業員・職人の自覚を促し、お客様の安心・満足を生み出すのだと確信しています。